最近ではTE27と型式を冠にして呼ぶ2代目カローラをベースにしたスポーディーグレードの車がカローラ レビン、スプリンター トレノである。
大衆車のカローラにセリカGTのエンジンを押し込み足回りを強化、外観的にはオーバーフェンダーが特徴的で、普通の車に過ぎないカローラが異世界の荒々しく攻撃的なデザインに変身した。
自動車雑誌などを見ると人気車種のように書いてあるけれど、当時街中で見ることはほとんどなかった。
いや、記憶をたどると数年前に家の近くを走っているのを見たのが、初めての実車体験かもしれない。
発売されたのは1972年3月。
当時は自動車雑誌を読んで、そのスペックから走りを想像して悦に入っていた。
比較となるのは実車体験のあるホンダ1300クーペ9。
Yちゃんの話を聞きながら、エンジンの吹け具合やコーナリング性能を妄想していた。
もし機会があって乗るようなことがあったら、この半世紀の日本車の技術革新と製造技術の進歩を実感することになるのだろうなぁ。
実車体験があれば違う思いもあるだろうけれど。
GAZOO HPより
主要諸元
TE27レビン/トレノ フィット(RS)
・外寸・車重
全長 3945mm 3955mm
全幅 1595mm 1695mm
全高 1335mm 1520mm
ホイルベース 2335mm 2530mm
車重 855kg 1070kg
・エンジン
排気量 1588cc(DOHC) 1496cc(DOHC)
最高出力 115ps/6400rpm 132ps/6600rpm
最大トルク 14.5kgm/5200rpm 15.8kgm/4600rpm
燃料供給 キャブレター PGM-FI
・変速機 5速マニュアル 無段変速(CVT)
・駆動方式 後輪駆動(FR) 前輪駆動(FF)
・サスペンション
(前)ストラット (前)マクファーソンストラット
(後)非対称半楕円リーフスプリング 後)トーションビーム
・ブレーキ
(前)ディスク (前)ベンチレーテッドディスク
(後)リーディングトレーディング (後)ディスク
・タイヤ 175/70HR13 185/55R16
うーん、わが愛車と比較すると一回り小さな車だ。
半世紀の時を経て、安全対策、安全装備の関係で日本の車は大きくなったものだ。
この時代のスポーディーカーの特徴の一つにメーター類の多さがある。
スピードメーター、タコメーター、燃料計、水温計、油温計、油圧計で6連。
更に内装は黒、これで決まりである。
その思い入れというのか憧れが強くて、現在の愛車にオプション(純正ではなく無限)で水温、油温、油圧計を取り付けた。
ディーラーの営業マンと整備士から「スポーツ運転が趣味ですか?」と言われたが、単なるお飾りである。
「ずいぶん高い飾りですね、もったいない」と。
何やらメモリー機能があるらしくスポーティードライヴで利用価値があるらしい。
そこには興味がない。
長く乗るつもりだったので内装に飽きがこないようにと思ったとき、昔憧れたスポーティーカーの内装を思い浮かべ「そういえばメーターが、沢山あったな」と取り付けただけのことなのだが、効果は抜群である。
7年経った今でも水温、油温、油圧を眺めては毎回一人悦に入っている。
取り付け費用込みで16万強だったけれど高いものではない。
スプリンタートレノ内装
WebCG HPより
フィット内装
当時、このレビン/トレノがお気に入りだったのは、スタイルと合わせて無理矢理高性能エンジンを押し込むという、考えようによってはセコイ手法の車造り。
「羊の皮を被った狼」は箱スカの別称だが、レビン/トレノも似たようなもの。
最初から高性能車を設計すればよいのだが、費用の問題もある。
加えてこの型の需要は、人気があったとしても売筋ではない。
レビン/トレノが街中に溢れるということはないのが現実である。
セリカだってGTやGTVが売筋だったわけではない。
イメージリーダーとしての役割を担っていたわけで、今も昔もマスコミは高グレードの車種ばかりレポートして、メーカのイメージ戦略に加担している。
でも大衆車をベースにという手法は、メーカとしては絶妙の選択肢のひとつである。
NSXしかり、GTRしかり、スープラしかりで、専用車種を設計、製造すれば高価なものになってしまうのだ。
ということでTE27レビン/トレノには実車としての思い出はないのだが、後にAE86と称されるレビンには乗ったことがある。
と言っても運転したわけではない。
当時、あるプロジェクトチームの若者が結婚することになり、披露宴に呼ばれた。
現在の習慣は知らないが、当時の北海道の結婚披露宴はおおかたが会費制で、招待客も100人以上というのが普通だった。
自分が結婚したのは1982年だったが、70名程度の予定が最終的に90名になってしまったのだが、それでも少ないと言われた。
要するに誰でも彼でも呼ばれてしまうのだ。
自分の披露宴で親から隣家の娘さん(中学生)を呼びたいと言われたのには驚いた。
個人的には面識はないのだが隣家は父親の友人。
披露宴を見たことがないので体験させたいというのが理由だった…
その披露宴、札幌市内から車で1時間ほどの場所。
どこだったかは記憶がない。
会場までプロジェクトメンバーの誰かに送迎してもらった。
その車がレビンだった。
その頃、自分はクイントインテグラに乗っていたと思うのだが、同クラスの車としの造りの良さに驚いた。
ボディ剛性も高く、軋みが全く感じられない。
さすがトヨタは違うなぁと感心したことを憶えている。
走りもインテグラに比べると落ち着いていたように思う。
トヨタの製造技術の高さを知った。
伊達に80点主義じゃない。
実車体験がないからロクな思い出話じゃないなぁ。
とにかく初代レビン/トレノは、机上ではあるけれど長く憧れの車だった。
レビンのイメージカラーであるオレンジはシビックRS同様に好きな色。
現在の愛車フィットをオレンジにしたのも、この頃の憧れの影響だ。
セリカも、ギャランGTOも、そしてベレットGTまでも憧れはオレンジだった。
あれ?日産とマツダのオレンジは?

